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失敗しない!購入したバラの植え付け方法と初年度の管理ポイント【新苗編】

 失敗しない!購入したバラの植え付け方法と初年度の管理ポイント【新苗編】


初めてバラを購入すると、花への期待と裏腹に「ちゃんと育てられるだろうか…」と不安になられる方も多いと思います。
そのバラ達の植え付け方と、翌年春まで管理するポイントをご紹介したいと思います。
初めてバラを育てる方のご参考になれば幸いです。

バラの植え付け時期について

バラは冬に休眠し落葉する落葉樹です。
そのため、バラの植え付け適期は休眠期に入る前の12月もしくは休眠状態に入った1月~2月が良いと言われています。(暖地地方の場合)
その理由ですが、12月はバラが休眠する直前に多少成長して(根付いて)から休眠に入るため枯れるリスクが少ないことが挙げられます。
また、1月~2月は休眠期に入っており活動をほとんどしていないため、植え替えなどで根を切ってしまってもダメージが少ないため比較的安心して植え付けることができます。

バラの販売は、数や種類の差はあれど年中店頭での販売を見かけると思いますが、植え付け自体は、実はどの時期でも可能です。
しかし、休眠期以外に購入した苗は、極力根を傷めないような植え付け方をする必要があります。
基本的には丈夫な植物ですので扱いを誤っても枯れることはかなり少ないと思いますが、バラに負担を必要以上にかけてしまうとその後の生育に影響を及ぼす場合があります。


苗の種類

バラの苗は、主に出回る時期により新苗・中苗・大苗があります。
休眠期の12月から2月にかけては、稀に根がむき出しになった苗(裸苗といいます)が出回ることもあります。


新苗・中苗・大苗の違い

バラは購入時期によっておよそ出回る苗の大きさが違います。
以下カンタンに違いをご紹介します。

新苗とは

およそ1年目の若い苗で、非常に幼い苗です。
価格が比較的リーズナブルで(ブランドや品種にもよりますがおよそ3,000円前後)、主に春に出まわる小さな苗が新苗です。
4号ポットに入っていることが多いと思います。

花は咲きますが、でも花を咲かせる体力が全く十分ではないため、まずは株の成長を優先させる必要があります。

中苗とは

新苗と、後述の大苗との間の成長度合いの苗となります。
新苗よりも大きいので体力がありますが大苗よりはやや小さく、新苗よりは高価ですが大苗よりはリーズナブルなことが多いです。
鉢は6号鉢に入っていることが多いと思います。

新苗よりも遅く・大苗よりも早い時期である夏や初秋頃に出回りますが、この時期は高温期であるため、取り扱いには注意が必要です。
店頭ではほとんど出回らないため、入手はインターネット通販が主になります。

大苗とは

新苗をさらに1年間、圃場で大きく育てられた苗です。
6号鉢か7号鉢に入っていることが多く、主に秋から初冬に多く出回ってきます。

新苗よりも時間と手間をかけて育ててから販売されている分高価にはなりますが、初心者の方がはじめてバラを育てる場合は、すでにおよそ成長している分体力がある苗ですし販売時期もおよそ植え付け適期に入っているため、失敗はかなり少ないと思います。


新苗の植え付け方

では、新苗の植え付け方をご紹介します。
ポイントは「根を傷めないようにすること」です。

ここでのご紹介は、新苗が出回る春の時期の植え付け方となります。
中苗の植え付けも基本的には同じですが、中苗が出回るのは夏頃の暑い時期になりますので、植え付け後の管理に注意が必要です。

用意するもの

バラの新苗(用意するもの)
植え付けには以下のものをご用意ください。
  • バラ苗
  • バラ鉢
  • 培養土
  • 元肥
  • 土にまく殺虫剤
  • 活力液
  • 植え付け用道具
    (ガーデニンググローブ、スコップ、ガーデニングシート、剪定ハサミなど)
フルボ酸などの土壌改良資材があってもいいですが、必須ではないのでお好みでご用意頂いてもいいと思います。

新苗は特に、最初は鉢植えでの栽培をお勧めします。
地植えで管理されたい場合は、(新苗はまだ根の量が少ないため)鉢植え管理で十分に根を増やしてから休眠期に入った1月~2月に地植えされた方が失敗が少ないと思います。

植え付け手順①:植え込み

植え付ける鉢にある程度の土を入れ、その中にポットのままの新苗を中央に置き、その周りに土を足していきます。
元肥専用肥料をご使用の場合は、この段階で土にまぜておきましょう。

土を入れ終わったらポットから苗を取り出し、できたポットの形にスッポリと埋めるように苗を植えこんでいきます。
新苗の植え付け:土入れ
新苗の植え付け 新苗の植え付け

こうすることで植え付けに必要な土の量を決めることができますし、ポットの形にできた穴にそのまま苗を植え付けることができますので、根を傷めずに土に密着させて植え付けることができます。

植え付け手順②:施肥・殺虫剤

苗の周りに穴を掘り、元肥を埋め込みます。

今回私が使用したのは、デビッド・オースチン・ロージズさんの「ローズフード」です。
こちらは元肥にも追肥にも使用できるタイプのため、植え付けてから肥料を埋め込む形をとりました。

土に混ぜ込む殺虫剤をご使用の場合は、ここで適量を使用します。

植え付け手順③:水やり・活力液

規定量に薄めた活力液を、水やり兼ねて行います。

今回は、ハイポネックスさんの「リキダス」を使用しました。
活力液を使用することで、根の初期成育と活着が良くなります。

以上で、植え付けは完了です。



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写真ではフェルトのマルチングをしていますが、これをしておくと泥跳ね防止ができ病気のリスク低減が見込め、水やりも楽になりますよ!

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新苗の初年度管理のポイント

基本的な管理そのもの(水やり・薬剤・追肥・剪定など)は通常のバラの管理と同じですが、新苗だからこその注意ポイントがありますので以下ご紹介します。

ポイント①:摘雷

バラ新苗の管理:摘雷
初年度は蕾が出てきたら手で摘み取ってしまいましょう。

新苗は花を咲かせる体力がまだ十分ではありません。そのため、
株の体力を優先させるため、花は我慢して咲かせないようにします。

どうしても花が見たい…という場合は、最初は咲かせても1輪だけにとどめておきます。
新苗の植え付け時期が比較的早く、秋までに順調に生育した場合は秋バラは咲かせてもいいですが、それでも翌年以降の生育に遅れが生じる場合があることは留意しておきましょう。

ポイント②:置き場所

春と秋は、風通しと日当たりの良い場所で管理しましょう。

夏の暑い時期に入ったら、鉢が高温にならないように気を付けます。
鉢が高温になると根が傷み、枯れる原因となります。
元々が根の量が少ない新苗は、特に注意が必要です。

極端に暑くなる/西日が強く当たるところは避けるようにしたり、鉢カバーや・鉢の手前に他の植物を配置するなど、工夫して鉢を直射日光から守るようにするとよいでしょう。


おわりに

いかがでしたでしょうか?

新苗はまだまだ赤ちゃんのようなもの。
最初の一年は、花は我慢して暖かく見守るのが重要となります。

初年度をうまく乗り切れば、翌年の春はきっととてもきれいな花を咲かせてくれると思いますので、楽しみにしておきましょう。


*** 最後までご覧いただき ありがとうございました!(#^^#) ***

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